「ひとつだけの手織りマフラー100本展ONLINE」、はじめました。



ご縁があっていただいた織り機でマフラーづくりをはじめたら、これが面白くて、楽しくて、止まりません。自分用のマフラーは何十本、何百本も必要ないので、自分以外の誰かが使ってくれるマフラーもつくりたくなってきました。自分に似合いそうなのとはまた違ったマフラーが次々にできてくるのも楽しいです。

ぼくは飽き性なので、同じマフラーを何本もつくるのは無理です。そもそも、手織りで即興的につくっているので、全く同じものをつくるのは難しいです。その日、その時の気分に応じて、糸を選び、色を感じ、心の赴くままに織っています。織る前に完成図を考えることはしません。途中で何が起こるかわからないのが面白いです。自分でも意外な仕上がりになって感心したりするのが、即興的につくる楽しさです。

手織りのマフラーを100本くらいつくって、一斉に並べたらちょっと壮観だろうなぁ、とある時、思いました。全部違うマフラー100本の展示会をしたくなりました。つくったのはまだ数十本で100本には届いていませんが、できたらすぐに誰かに見せたくなるタチです。それなら、オンラインでの100本展ならすぐに開催できる、と思い立ちました。一気に100本アップしたところで、見るほうも大変です。つくるのもちょっとずつ、見るほうもちょっとずつ、がいいペースかもしれないと思いました。

手織りのマフラーは、その風合いや色合い、肌触りを実物で見て、触れて感じていただきたいところですが、オンライン展示となると、そうはいきません。写真でどう伝えたらいいか。商品写真のように、写真と買って届いた実物とで違和感のないように写真で鮮明に伝えるというよりも、見て楽しい写真で伝えたいと思いました。糸と糸の組み合わせを選ぶようにマフラーと背景の組み合わせを楽しもう、と思いつきました。毎回、白い背景や、同じ場所で撮影しても、面白みに欠けるでしょう。そこで、マフラーをどこかへ連れ出して、一つひとつのマフラーが似合いそうな場所で撮影することにしました。いざそれを試してみると、散策しながらマフラーの撮影にいい場所を探し、写真に撮るのは面白く、これでいこう、とすぐに決まりました。ぼくはどうも、組み合わせを考えることが好きなようです。

ちょっと肌寒さを感じはじめた季節に、noteというプラットフォームでこのオンライン展示会は始まりました。本格的に寒くなり、そして、陽気が戻ってきて、マフラーは引き出しやクローゼットの奥にしまい込む頃に終了することを思い描いていますが、気ままでマイペースにつくっていますので、いつまで続くかは未知数です。とにかく、100本に達したら終了です。色とりどり、マフラー100本の旅にお付き合いいただけたらうれしいです。