「おへそカフェ&ベーカリー」(広島県世羅町)の砂糖・乳製品不使用の食パンなど


ちろりん村(香川県高松市)で出会った、「おへそカフェ&ベーカリー」(広島県世羅郡世羅町)のパン。

食パンには普通、ぼくの避けている砂糖や乳製品がたいてい入っているのでしばらく食べてなかったのですが、ぼくでも食べられる食パンに出会いました。無農薬の自家製小麦と世羅高原の湧き水でおこした種を使い、小麦と塩だけでつくられたパンです。24時間以上かけてゆっくりと発酵させているそうです。

ゆっくり発酵させることで、必須アミノ酸、ビタミン類、天然の旨味成分、抗酸化物質、酵素などがぎゅっと詰まったパンになるらしい。


もっちり、ずっしり、の食パンです。ほんのりと酸味もあって、好みの風味です。これぞ本物のパン!という感じ。


小豆麹を乗せても美味しかったです。

たいていのパン屋さんでは、砂糖や乳製品不使用のパンはかなり少数派の存在ですが、おへそのパンはいろいろ選べてうれしくなりました。


「有機いちじく&世羅ハニー」と、「有機くるみ&メープル」。


「有機いちじく&世羅ハニー」(写真左)は、その名の通り、ハチミツまで地元産。その他の材料は、小麦粉(熊本産)、全粒粉(世羅産)、有機ライ麦粉(カナダ産)、有機いちじく(トルコ産)、天日湖塩(オーストラリア産)。

「有機くるみ&メープル」(写真右)は、くるみまで有機!オーガニックのくるみって値段が高いので、材料にこだわるパン屋さんでも、くるみまで有機というのは珍しいです。

どれも、しっかりとしつつ優しい味で、身体にすっと入っていく感じでした。

いただいてきたリーフレットに書かれた【伝えたいコト】を興味深く読みました。パンはもともと、野生の菌を借りてじっくり時間をかけてつくるスローフードだったのに、時代とともにパンの世界でも効率化が進み、現代では1~2時間でパンをつくるのが主流になったそうです。そうしてつくられた即席パンには、多様な菌が働く余裕がないため、甘みや風味は砂糖やバターで補完し、防腐剤を入れたり、本来は素材天然の成分として存在したのにビタミン類やミネラルなどを人工的に加えてつくられるように…。

そういう傾向はもちろん日本に限らず、本来のパンづくりが失われていくなかで、「伝統的なパンづくりに回帰しよう」「Real Bread Campaign(本物のパン運動)」という機運がオーストラリアやヨーロッパで広がっているそうで、おへそカフェ&ベーカリーもこの動きに共感し、アジアで初めて「Artisan Bakery Association(伝統パン職人協会、本部:オーストラリア)に加盟されたとのこと。

広島のお店もいつか訪れてみたいです。パンは通販でも販売されています


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by 硲 允(about me)