ら・べるびぃ予防医学研究所の毛髪ミネラル検査を受けた結果。リチウムが異常に多いという謎

先日、虫歯の治療で使われる水銀を含む詰め物「アマルガム」の話を書いた

『口の中に潜む恐怖』(ダニー・スタインバーグ著)という本によると、口の中のアマルガムを除去することで、アレルギー、頭痛、不整脈、疲労、胃腸障害、皮膚炎、不安感、イライラなどの症状が8〜9割も改善したとされ、アマルガムは体のいろんな不調の原因になっていることがあるようだ。

ぼくの歯にもアマルガムが使われている。アレルギー、不整脈、疲労、胃腸障害、皮膚炎などは自分にも多少当てはまり、水銀のせいかもしれないと思った。近々アマルガムを取り外してもらう予定だが、これらの不調の原因が水銀かどうかを調べるために、最近、毛髪ミネラル検査というのを受けた。

何か所かで受けられるようだけど、ぼくが受けたのは、「ら・べるびぃ予防医学研究所」というところの検査。依頼するとキットが届き、自宅にいながら検査を受けられる。

この検査では26種類の有害金属やミネラルが対象となる。有害金属6元素(カドミウム、水銀、鉛、砒素、ベリリウム、アルミニウム)のほか、必須ミネラル13元素(ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、リン、セレン、ヨウ素、クロム、モリブデン、マンガン、鉄、銅、亜鉛)、それから、参考ミネラル7元素(バナジウム、コバルト、ニッケル、ゲルマニウム、リチウム、ホウ素、臭素)。参考ミネラルというのは、今は必須ミネラルとされていないが、将来的に必須ミネラルとされる可能性のあるミネラルのことらしい。

検査料は10,800円(有害金属6元素だけを検査してもらう場合は6,480円)。



こういうキットが届き、右下の小さい封筒に髪の毛を入れて返送する。根本から3センチの毛髪を0.1グラム以上入れる(毛髪を採取するのが難しい場合は、爪の検査もある)。毛髪は1ヶ月に1センチくらい伸びるので、直近3ヶ月の毛髪の情報が検査対象となる。

毛髪を入れて返送すると、3週間以内に結果が送られてくる(2週間弱で届いた)。


わくわく(+ドキドキ)しながら封筒を開け、結果を見ると、懸念していた水銀の測定値は意外に低く、良好範囲内だった。重金属は、ヒ素が要注意で、その他は良好範囲。


ヒ素はどこから摂取したのだろう…。同封されてきた「ミネラルガイド」を見ると、ヒ素の汚染源となり得るものとして、残留農薬、井戸水、温泉水・海藻・魚介類・排気ガスが挙げられている。近所で撒かれている除草剤を吸い込むことがよくあるからだろうか。車通りの多い道を自転車で走っているし、草刈り機やチェンソーを使うので排気ガスもある程度吸い込んでいる。「ミネラルガイド」には、それぞれの重金属を過剰蓄積したときに発生しうる疾病や症状や、その重金属の解毒・排泄を促進するミネラルやビタミン、食品も掲載されていて参考になる。

検査結果の必須ミネラルの項目を見ると、ほとんどが良好範囲内だが、マグネシウムが少し多すぎて要注意、マンガンが足りなくて要注意とされていた。「ミネラルガイド」でマンガンのページを開き、マンガンが多く含まれる食品を見ると、大豆、くるみ、アーモンド、落花生、栗、しょうが、あゆ、ピュアココア、干し柿など、ぼくの好きな食べものが多かった。食べたいものは自分の体が欲しているものなのかもしれない(体の感覚が正常に働いていないときなどは、そうでない場合もあるだろうけれど)。

参考ミネラルの検査結果を見ると、ホウ素と臭素が足りず、バナジウムとリチウムが突き抜けて多かった。リチウムの良好範囲(ppb)は0.32~8.40なのに、ぼくの検査結果は桁違いで305。リチウム電池か何かを間違って食べたか!?と思うくらい。

専門ドクターのアドバイス付きのコース(16,200円)のコースもあるが、標準コースを依頼したので、このリチウムの異常値のことまでは検査結果からのアドバイスに書かれていない。

インターネットで自分で調べてみると、リチウムの採取場所の一つに塩湖があり、そういえば、うちで使っている塩はモンゴルの塩湖でとれる「天日湖塩」。



塩水からリチウムの生産を行っている主な国は、チリ、アルゼンチン、中国(チベット自治区や青海省)、米国とのこと>。モンゴルには金属リチウムを豊富に含むとみられる塩湖が存在するらしく、(独)JOGMEC と(独)産業技術総合研究所がモンゴル政府関係機関とと共同で、2011年度からモンゴル西部の塩湖かん水のリチウム含有量や炭酸リチウムへの精製の可能性を調べる、という情報も出てきた。

これはもしかすると塩が原因かもしれない、と思い、「天日湖塩」を販売している木曽路物産に問い合わせたところ、リチウム単体の含有量は分からないが、リチウムを含む重金属の含有量は、日本が定める10mg/1kg以内だという。

沖縄の「ぬちまーす」という塩は、リチウム単体の含有量がわかり、100g当たり0.46mg。1キロ当たりに換算すると4.6mg/1kgなので、「天日湖塩」が特別に多くリチウムを含んでいるということはなさそうだ。

ぼくは塩が犯人だと半ば決めつけてリサーチを進めていたが、洗髪に使っている「ガスール」というモロッコの粘土(溶岩クレイ)が原因ではないかと相方が思いついた。相方が調べたところ、ガスールに含まれるヘクトライトという鉱物の組成はNa0.3(Mg,Li)3Si4O10(OH)2。たしかに、リチウム(Li)が含まれている。マグネシウム(Mg)も含まれ、検査結果を見るとマグネシウムも「要注意」になるくらい多めだったので、毛髪にガスールが残っていたのかもしれないと思った。

ら・べるびぃ予防医学研究所に問い合わせたところ、リチウムの値がこれほど高いのは100人に2人くらいだという。毛髪は検査の前に洗浄してくれているらしいが、ガスールが毛髪から取り切れていなかった可能性も考えられるという。

今回、水銀の値は低かったが、アマルガムが口にあってこれだけ低いというのは、水銀を排出できていない可能性も考えられるという。有害金属を排出するために、ビタミンCやマグネシウム、亜鉛などを積極的に摂取することを勧められた。

水銀ばかり気になっていたが、検査を受けてみて、いろいろ勉強になった。有害金属を排出する食生活をしていれば、3ヶ月後に検査を受ければ有害金属の値が一時的に高くなり、半年後には低くなっている可能性が高いという。3ヶ月後か半年後くらいにもう一度受けてみようかと思う。

今回、研究所に直接申し込んだが、amazonからも購入可能。




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by 硲 允(about me)
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