ブログは一冊の本と違って、一人の方に最初から最後まで全部読んでもらえることはほとんどない。
たまたま検索でたどり着いて、一つか二つの記事を読んでそれきり、ということも多いだろう。
あるブログが気に入っていて、時々訪れるが、その時にたまたま新しく更新されている数記事をさらっと流し読みする、というパターンも多いかもしれない。
だから、ブログでは自分が伝えたいことを何度も書いたほうがいい、という意見を目にすることもあるが、同じことを何度も書いていると、しょっちゅう訪れてくれている方が飽き飽きしてしまうだろうという懸念が生じる。
一時、同じことを何度も書いてみようと試みたことがあるが、そうすると新しい記事が簡単に書けてしまうので自分の頭を甘やかすことになりそうで、すぐにやめた。
ぼくは油断すると自分を甘やかしてしまうほうなので、ブログを毎日書いているのは、自分の思考の基礎トレでもある。怠けたトレーニングではどうも「引き締まらない」という感じがした。
結局は、いろんな切り口で、同じようなことを繰り返し書いているのだろうけれど、切り口やエピソードが新しければ、新しい気持ちで書ける。自分が気持ち新たに書けるかどうか、というのが大事なのだろうと思う。同じことを同じ口調で何度も聞かされる話はうんざりしてくるものだ。
とはいえ、時々、ある内容について初めて書いたと思いきや、過去の記事を検索していると実は全く同じようなことをそれほど違わない書き方で書いていた、ということも時々ある。
自分でも忘れているくらいだから、過去に読んでくれた方が新しい記事を読んでくれても「またか」とうんざりすることはあまりないだろう、と思って新たに投稿するのだけど、自分の記憶力がちょっと心配になる。
1年くらい前と同じことを書いていた、というならまだしも、1週間で同じことを2回も3回も書くようになったらいよいよだろう。会話ならそれでも通用するところがあるが、ブログの場合、さすがにこの人は大丈夫だろうか、と思われるに違いない。毎日更新するとなると違ったことを書くために頭をひねり続ける必要があるので、そうならないようにする予防効果がブログにはあるように感じる。
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by 硲 允(about me)
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