スイスの研究で、スマホやケータイの使用によって記憶力に悪影響を与えることが示されたという(2018年7月19日に米国国立環境健康科学研究所のジャーナルに発表された、スイス熱帯病・公衆衛生研究所による研究)。「週刊金曜日」8/24号に掲載された記事「子どもを対象にした調査でわかった 脳の記憶機能に電磁波が与える影響」(植田武智)を読んで知った。論文はこちらのページ(英語)で読める。
この調査は、スイスの12~17歳の子どもたち約700人を対象とし、1年間の追跡調査を行っている。ケータイやスマホを右手で使用すと主に右脳に電磁波を浴びることになり、左手で使用すると左脳に大きな影響を受ける。右脳を主に使う図形の記憶テストと、左脳を主に使う言語の記憶テストを実施したところ、ケータイやスマホを右手で使用する子どもたちは図形の記憶テストのスコア低下が大きく、反対に、ケータイやスマホを左手で使う子どもたちは言語テストでスコアの低下に統計的有意な関連性が見られたという。
大人よりも、子どものほうが電磁波の影響を受けやすいと言われている。赤ちゃんの頭の近くでスマホを操作する親の姿を見かけることもよくあり、心配になることがある。
ケータイやスマホはなるべく使わないにこしたことはないが、使用しないときはなるべく体から離しておいたり、通話時にはイヤホンマイクを使用したり、電波のわるいところでの通話を控えたり、機種選びでは電磁波の少ないものを選んだり、いろいろと対策はできる。
ケータイやスマホなんていうのは、所詮は通信の手段であり、そのための道具。通信の道具によって、一番大事な頭脳が害されてはたまったものではない。
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by 硲 允(about me)
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