「手のしびれ・指の痛みが一瞬で取れる本」(富永喜代 著)という本がよかったので、ご紹介。
縫い物と編み物のし過ぎで、右手の親指を痛めていたのですが、この本で紹介されているマッサージを試してみると、たしかに急に痛みが引いて、回復が加速しました。
本で紹介されている「10秒神経マッサージ」は、痛みを伝える神経にアプローチするように設計されているとのこと。痛みをとるだけで、根本な解決にならないのでは?と質問されることが多いそうですが、痛みがなくなれば関節を動かしやすくなり、そうすると滞っていた血流がよくなり、筋肉や血管の緊張がほぐれ、症状が回復していくといいます。
手や指の痛みの原因は「使いすぎ」であることが多いとのことで、ぼくの場合も、ギターの練習をしすぎて指を痛めたり、今回も手芸のしすぎだったり、手指を十分に休ませず使い続けたことが痛みを引き起こしてしまいました。
3か月以上続いている痛みは「慢性疼痛」と呼ばれるらしく、慢性疼痛になると、痛みの感覚が狂っている場合が多いそうです。脊髄が痛みを記憶し、脊髄の神経が痛みを伝える物質を放出しやすくなり、軽い刺激でも痛みを認識するようになるので、「痛い刺激はより痛く、痛くない刺激でも痛いと感じる」状態になるとのこと。
このような状態になってしまっても、「10秒マッサージ」を続けることで、脳からの痛みのシグナルが伝わるのを抑える物質や、痛みを抑える物質などが分泌され、「痛みの記憶」もリセットされるという話でした。
ぼくは薬品に頼るのが嫌いなので、湿布は使いませんが、湿布の話も興味深く読みました。最近の湿布は、飲み薬に近い効き目をもつものがあり、貼るだけで、薬効成分の血中濃度が飲み薬とほぼ同じ値に達するとのこと。「エヌセイズ」という消炎鎮痛剤が含まれているものが多いそうで、この「エヌセイズ」は胃の粘膜の保護作用を抑制する働きがあるので、規定の用量より多く貼ったり、飲み薬と併用して摂取しすぎたりすると、胃炎を引き起こしたり、ひどい場合は胃潰瘍や十二指腸潰瘍につながるとのこと。飲み薬は口から摂取するのでなんとなく慎重になりそうですが、湿布は気軽に貼りまくってしまうこともあるのでしょう…要注意です。
図書館で借りてきて読んだのですが、手元に置いておきたい本だったので、一冊注文しました。
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