お店のスマホありき特典について

今どき、スマートフォンを持っていない人のほうが珍しいのだろうか? 店に行くと、スマホアプリをお持ちですか?とか、スマホ会員がどうのとか、スマホ、スマホ、と言われる度に、スマホは持ってないんで…と言わなければならない。

紙のポイントカードというのも、そう言えば昔はそんなのあったね、ということに10年後くらいにはなっているのだろうか。時々行く手芸屋でも、紙のポイントカードをスマホアプリに切り替え中で、もうすぐ紙のポイントは廃止されるというので、ちょっと困った。手持ちのポイントカードが増えすぎるのは嫌なので、還元率の低いポイントカードやめったに行かない店のポイントカードは持たないようにしているが、手芸屋のポイントは大きい。スマホを持っていないと使えなくなるんです、と説明してくれる店員さんの中には、お気の毒に…という感じの人もいれば、スマホも持っとらんのか、そりゃしゃあないわ、という感じの人もいる(そう見えるだけかもしれないけど…)。それにしても、スマホを使っていない客というのはそれなりにいるだろうに、紙のポイントカードを完全に廃止するのは商売としても得策ではないように思うのだけど、なるべくシンプルにして、面倒なことは減らしたいのだろうか。手芸屋はお得意様割引の大きいところが多いように思う。ポイントカード使えんのだったら他行くわ、という人はけっこういるように思うが、そういう客は切り捨てでいいと思っているのか、特に何も考えていないのか…。

スマホを使ったことがないのでよくわからないが、どの店に行ってもスマホなんちゃら、の世界で、あちこちで登録してたら、アプリだらけになりそうだ。メッセージがやたらときて、面倒ではないのだろうか。スマホ時代になって、メールに返事をもらえないことが増えた。アプリに追われているのだろうと勝手に想像している。SNSにリソースを割かれていることもあるのだろう。見た跡のつくメッセージやチャットへの返信を優先する心理はわかる。メールは埋もれてしまいやすくもあるのだろう。スマホは便利なのかもしれないが、あれを持つと面倒そうだ。できれば一生持たずに生きていきたいと今のところ思っている。ぼくはすぐ道具に頼っていまうところもあるので、すぐに情報を検索できる端末を持ち歩いていると、ますます自分の頭を怠けさせてしまいそう、という懸念もある。パソコンに向かったときだけネットに接続できる、というくらいが今のところちょうどいい。

一度はスマホを買おうとしたこともあった。ところが、二度も続けて忘れものをして買えず、これは買わないほうがいいという何者かからのメッセージだと思うことにして、結局買わなかった。その後、電磁波のことも知り、買わなくてよかったと思った。モノは使いようだけど、スマホを上手に使いこなすのは(機能を使えるとかではなく)、なかなか難しいことのように見える。