発がん性が指摘されている除草剤グリホサート、EUで禁止になるかも。いずれは日本でも


この写真を見て、どう感じるでしょうか?

香川に来るまで、「除草剤」のことはほとんど考えたこともなかったのですが、移住後はずいぶん悩まされました(もうだいぶ慣れてきましたが…)。

ぼくは化学物質に特に敏感なほうで、除草剤をまいたばかりの場所の近くに長時間いるとくらくらしてきます。この除草剤というのが、揮発するようにつくられているらしく、たとえば橋の下でまかれていても、橋の上まで強烈な臭いが漂ってきます。夏に窓を開けた電車に乗っていると、車内まで除草剤の成分が侵入してきて鼻がおかしくなることもあります。

「除草剤」といっても、草を「除き去る」わけではなく、黄色く、茶色くして枯らしてしまうので、「草枯らし」と呼ぶ人もいます。

除草剤といえば、「ラウンドアップ」(主成分:グリホサート)が有名で、近所のホームセンターでも夏になると山のように積み上がっています。

このラウンドアップ、ホームセンターに置いてある説明書きなどを読むと人体に無害だと書かれていますが、2015年に、世界保健機関(WHO)の外部研究機関である「国際がん研究機関 (International Agency for Research on Cancer)」が、グリホサートを「ヒトに対して恐らく発がん性がある(警告レベル: probably)」として、発がん性リスクの一覧に加えています。

デンマーク、オランダ、スリランカ、コロンビアなどでは既に使用が禁止されていますが、日本では未だにばんばん使われています。

日本でも早く禁止にしないと、と思っていたら、最近、good newsがありました。岩波書店が出している「世界 2016年 7 月号」で知ったのですが、今年(2016年)、EUは15年に1度のグリホサートの再承認の検討をする年にあたり、当初はするっと承認されるとみられていたそうですが、承認が延期され続けているそうです。(「遺伝子組み換え産業に変調? ―作付面積 初の減少」印鑰智哉)




その後、どうなったのか調べてみると、ドイツ、フランス、イタリアなどの反対により、3度目の採決でも承認に至らず、グリホサートの登録が失効する可能性がますます強くなってきたそうです(「EU委員会 グリホサート登録更新に3度目の失敗」有機農業ニュースクリップより)。

フランスは、EUの決定にかかわらず、グリホサートの禁止を決めたらしい!(「France to ban glyphosate – regardless of EU vote this week」AgriLand

日本で禁止されるのも時間の問題でしょう。それを早めるための行動をしていかなければと思います。


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