自動車のオートマ(AT)限定解除。路上講習も追加すべきでは?

最近、マニュアル車の軽トラを譲っていただいたが、自動車免許はオートマ(AT)限定で取っていたので、自動車学校に通って限定解除してもらった。

免許を取った大学生の頃は、将来、軽トラに乗ることになるとは思いもしなかった。人生、どうなるかわからないものだ・・・。

オートマの限定解除はどうすればできるのか、ネットで調べてみると、4時間の実技講習を受け、試験に合格すれば解除してもらえるとのこと。

通えそうな自動車学校5校くらいに電話して問い合わせてみたところ、講習費は3万円台後半から5万円台まで、学校によってだいぶ違った(時期にもよるらしい)。

初めてのマニュアル車の運転は、予想以上に苦戦した。ペダルが2本から3本に増え、クラチの踏み加減が慣れないし、ギアチェンジがスムーズにいかない。狭い教習所で、慌ただしく左右確認や幅寄せをしながらミッション車を運転すると頭がごちゃごちゃになる。家で運転の勉強をしたり(ネットで検索するとマニュアル車の運転に関するブログ記事やYouTube動画がいろいろ見つかった)、イメージトレーニングを繰り返したりしたが、4時間では無理で、補講であと1時間練習した。試験はバックの方向転換で脱輪したものの、何とか1回で合格できた。

ところが、路上に出てからが、これまた大変だった。軽トラを譲っていただいた方が、河川敷で特訓してくれて、それから路上デビューしたのが幸いで、その練習がなければどうなっていたことかと、冷や汗が出る。狭い教習所ではギアをほとんど1か2にして走っていて、一度だけ3に入れて一瞬30キロまで加速するのがせいぜいで、AT限定解除ができた時点で、ギアを4や5に入れて走ったことがなく、路上での実際のスピードで走る感覚が全く身についていなかった。

軽トラを受け取って家に帰る途中、急な上り坂があり、途中までギアを4にして走っていたのだけど、「上り坂ではローギア」だと思っていたので、いきなりギアをロー(1)に入れるとエンストした! 急な上り坂でぼくの真後ろを走っていたおじさんは、目を見開き、口を開けてめちゃくちゃ驚いた顔をされていた。1車線なので追い越すわけにもいかない。おじさんがそのままの表情で見守る中、ぼくは習ったばかりの坂道発進をしようと、ハンドブレーキを引き、エンジンをかけ直し、これで失敗したら一発アウトだという恐怖と闘いながら、アクセルを必要以上に強く踏み、ブレーキとクラッチを操作して何とか前へ進んだ!

いきなりの大ピンチを経験し、ATの限定解除の講習には、路上講習を追加すべきだと強く思った。限定解除する本人にとっても、今回、恐怖体験をさせてしまったおじさんのように、危なっかしいマニュアル初心者と前後隣り合わせで走らなければいけない方にとっても、そのほうが確実にいいはずで、事故を減らせるのではないかと思う。


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by 硲 允(about me)
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