「無限スクロール」の開発者が「罪悪感」。中毒性のあるSNSとどう付き合うか

2006年に「無限スクロール」機能を開発したエイザ・ラスキン氏は、その開発に取り組んだことに対して今になって罪悪感を感じているという(参考記事:BBC)。

無限スクロールとは、画面をクリックせずに延々と下にスクロールして新しいコンテンツを表示できる機能。あまり気にしていなかったが、そういえばいつの間にかそういう機能ができていた。

ぼくのブログの関連記事においても、一時期、無限スクロールの機能をもったプラグインを取り入れていて、スクロールすると関連記事が延々と表示された(そんなにたくさん関連した記事があるはずがないので、途中から全く関連のない記事が表示されるが…)。

ラスキン氏は、「衝動の早さに脳がついていけないようにすれば、スクロールをずっと続けてしまう」と語り、技術革新がユーザーたちに必要以上にスマートフォンの画面を見つめ続けるよう仕向けたと指摘している。

さらに、

スマートフォンの画面の裏側には、はまりやすさを極限まで高めようとする技術者が文字通り1000人いる

と語っているという。

Facebookの社員や開発者らも、その中毒性について語っているのが同じ記事で紹介されている。

Facebookの初代最高経営責任者(CEO)、ショーン・パーカー氏も、「ユーザーの時間や注意をなるべく消費し、人間心理の弱点を突くことを意図してつくった」ことを昨年、認めている

FacebookをはじめとするSNSにそのような中毒性があることは明らかだと思う。それを知ったうえで、どのように付き合っていくか?

ぼくはなるべく見ないことにしている。連絡手段にも使っているので、ある程度の頻度ではアクセスする必要があり、その際、自分のページを「お気に入り」に入れてそこからアクセスしている。自分への直接的な連絡の有無を確認するはずが、アクセスしたついでにだらだらとタイムラインを見るのを避けるために。

一時は、SNSは決まった曜日にしか見ないことにしていた。その日の自分の仕事を全部終えてからアクセスするようにしていたこともある。そのような対策の必要性を感じていたというのは、まさに中毒になっていたということだろう。

Facebookは一旦やめていたが、再開し、なるべく距離をおいて付き合うことにしている。インターネットにアクセスする手段として、パソコンよりもモバイルのほうがユーザー数が多くなり、それにモバイルとSNSの相性もいいのだろう、SNSで情報収集する人が多くなった今、多くの人に情報を伝えるにはSNSは役立つ。

テクノロジーによるツールには、メリットもあればデメリットもある。メリットよりもデメリットのほうが大きかったり、許容しがたいデメリットがあると感じた場合には使用しないという選択をすることもできるが、ぼくはなるべくデメリットを被らないように気をつけながら様子を見ようと思っている。


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by 硲 允(about me)
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