シェアレンティング(sharenting)に注意。子どもの写真や情報をネットでシェアすることについて

「シェアレンティング(sharenting)」という言葉ができているというのを、最近相方から聞いて初めて知った。自分の子どもの情報をネットでシェアすることを指すらしい(share+parenting)。

シェアレンティング(sharenting)については、今後、今よりさらに問題になってくるだろうなぁと思う。

子どもの頃の写真が最近のように大量に、親によって気軽にネットでシェアされ始めたのはここ10年くらいのことだろうか。FacebookやInstagramのタイムラインを見ていると、心配になってくることが多い。

シェアレンティング(sharenting)についてネットで検索してみると、参考になる記事がいくつか出てきた。
子どもの名前を今すぐ検索して、親の責任を果たそう(lifehacker)
子どもの写真をSNSにアップする恐ろしさと、公開前に注意すべき4つのこと(lifehacker)
「ママ、私の写真ネットに上げるのやめて!」 米女優と娘それぞれの言い分(BBC)

最近の子どもたちの世代は、ネットを使い始めると、自分の名前をグーグルで検索するらしい。そして、自分の子どもの頃の情報(水泳やスポーツの記録、作文、トイレトレーニングの進行状況、かんしゃくについての記事、初めて歯を磨いたときの写真、お風呂に入っている写真、パジャマを着ている写真、水着を着ている写真など)が見つかってびっくりしたり、怒りを感じたり、親に裏切られた気持ちになったりする。

ぼくの世代では、子どもの頃にまだ今のようにインターネットが使われていなかったので、ネットで自分の名前を検索しても、子どもの頃の情報がでてくることはありません。子どもの頃の写真は、古いアルバムの中や引き出しの奥などにしまわれいます。ところが、名前で検索して、誰でも見ることのできる場所に自分の子どもの頃の情報がごろごろ転がっていたらどうでしょうか…? 子どもの立場に立って考えてみたことすらない親の現状が、上の記事で浮き彫りになっています。

自分の知らないところで自分の情報が勝手に掲載されていた、というだけでも気持ちのいいことではない場合が多いと思いますが、そうした情報が、悪用されるリスクもあります。上の記事で、友人たちのオンライン検索スキルが上がると、いじめの材料にされてしまう危険もある、と書かれていて、たしかに、そういうこともあるだろうと思いました。

上の記事で、そうした対策として、4つ紹介されていました。
1. 個人情報と所在地を非公開にする
2. 写真を非公開にする
3. 本人の許可を求める
4. 確信がないなら投稿しない
子どもの名前と、生年月日、住所、学校名などの個人情報がオンライン上で結び付けられないように気をつける必要がある、と書かれています。子どものことを書く場合でも、名前を伏せておくのが安全だろうと思います。生年月日や住所、学校名を書くのは論外ですが…。

写真を載せるときなどに、本人の許可を求めるのは大事ですが、小さい頃にいいよと言っても、思春期や大人になってから見るとイヤだと思うこともあるでしょう。大人になった子どもが見たとしても、その情報を載せないよりも載せることを希望するかどうか、想像する必要があると思います。


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by 硲 允(about me)