SNSでの発言、会社に監視、規制されていますか?



AERAの2016年2月15日号で、「その書き込みはNG? 表現の自由 VS. コンプライアンス」という記事を読みました。SNSの利用者が増え、社員の書き込みによるトラブルも起きているなか、会社が社員のSNS利用をどこまで規制できるか、という内容でした。

そのなかで、とある旅行会社のソーシャルメディアポリシーに、社員のSNSでのあらゆる発言を人事課その他が確認すると明記されていて、さらには労働組合から「SEALDsや国会前デモに参加した」などの書き込みは人事査定を下げると忠告を受けた、という話がありました。

政府の息のかかった旅行会社なんかな? 旅行会社とSEALDs、どんな関係があるんよ!?という感じですが…。

会社に所属していると、SNSで自由に発言もできないというのは、おそろしい話です。もちろん、会社の秘密情報を漏らしたりするのはいけないと思いますが、国会前デモに参加したことを書いたら会社で不利益を受ける、というのはおかしな話です。

ぼくはものを書くことを仕事にしているので、表現の自由が制限されるのは本当に我慢なりません。誰だってそうだと思います。自分の言いたいことも言えなくて、国民主権の国だといえるでしょうか。

言いたいことを言ったら会社を首になって路頭に迷う、という方は慎重になる必要があるかもしれませんが、何でも言える立場にある人は、言いたいこと、思っていることを言いまくっていく必要があると思います。自主規制して、言いたいことを言わないでいると、いつの間にか権利を奪われてしまいかねません。「その権利、いらないんだったら取り上げちゃうぞ」と、狙われています。

facebookで、こんなこと言ったら「いいね」がつかないだろうなぁと、発言を控えている場合ではありません。みんなで自主規制するから、声をあげている人が目立ってしまうのでしょう。

自主規制しているうちに、アウトプットしないとそのうち自分の考えや意見というのも薄れていき、自主規制していることすら忘れ、「飼いならされた」人間になってしまいかねません。

社員だからといって、会社の奴隷ではありません。会社の意向とは別に、個人の主義・主張というものがあります。誰もが自分の意思を自由に表明していける世の中にしていきたいものです。




AERA(アエラ) 2016年 2/15増大号 [雑誌]