楽しむことについて


何事も、まずは自分が楽しむことが大事だと、常々思う。

楽しくて始めたつもりが、いつの間にか自分自身が楽しめなくなり、でも始めたからにはやめづらくなった、というのでは悲しい。

子どもの頃は、楽しいことを純粋に追い求めていた。子どもといっても、大人の事情に巻き込まれると、そうはいかないけれど、自由な子どもが、自分が楽しいと思うことを、気の向くときにだけ好きなようにしているのを見ていると、そういう感じを思い出す。

たいてい、大人になると、お金を稼いで生計を立てていかないといけないし、暮らしの仕事もいろいろあるしで、自分が楽しいことを純粋に楽しんでいられる暇は少なくなってくる。自分が楽しいこと、好きなことを仕事にしようとなると、邪心が入ったりして、いつの間にか楽しめなくなることもある。

お金、名声、影響力、相手や世間からどう見られるか…そんなことを気にし始めると、邪心が入ってきやすい。そんなものが必要なければ自分はどうしたいのか、というのが置き去りになると、たいてい楽しくなくなる。有名になったけど、はじめの頃より顔が楽しそうじゃなくなって目がキツくなってしまったなぁ、という方は多い。世間的に成功しても、人生としては成功なのか、失敗なのか。

あの人は成功したね、という他人から見た成功は、本人の人生の幸福度とは必ずしも一致しない。

結局のところ、自分が何を求めるか、だけど。毎日が楽しいのを求める人もいれば、毎日はけっこう苦しくても、時々大きな達成感があるのとを求める人もいる。小さな楽しみが続くのがいいのか、時々大きな楽しみを味わうのがいいのか。

いずれにしても、楽しみは多いほど、大きいほどいいに違いない。


【関連記事】

by 硲 允(about me)