いよいよ今年も田植えを始めました。
上の写真は田んぼの真ん中につくった苗代です。今年は去年、一昨年より苗の成長がゆっくりでちょっと心配していましたが、ここ数日続いた雨で一気に背を伸ばしました。ちなみに稲の品種は、自然農法を提唱した福岡正信さんが生み出した「ハッピーヒル」というものです。
福岡さんは水稲として育てていたそうですが、うちは田んぼに水を入れずに陸稲として育てています。なぜ陸稲か、ときかれることがあります。最初の年、機械をまったく使わなかったので田植え前の草刈りで精一杯で、水が漏れないように畦塗りをする余裕がなく、仕方なく水を入れずに育てたところ、それで大丈夫だったので、その方法を続けているというわけです。品種によっては陸稲で育てるのは難しいと思いますが、ハッピーヒルは乾燥に強い品種のようで、一段高いところにある隣の田んぼから染み出てくる水分と、雨の恵みだけで十分育ちます。
陸稲の田植えというのは、野菜の苗を移植するようなものです。鍬で土ごとすくい、上の写真に写っている苗を育てるケースに乗せて、植えるところまで運びます。
植える前に全体を刈り払い機で草刈りします(今日は雨上がりで水がたまって難しかったので鎌で刈りました)。
なるべく真っすぐに植えられるように、ロープを張ります。
植え穴は鎌でつくったほうがきれいにできますが、鍬や三角ホーを使ったほうがラクです。
「三角ホー」とは、先が三角形でギザギザが付いていて、草を削るように刈ることのできる、こういう道具です。
ゴールデンスター 草削鍬 ステンレス三角ホー 1050柄 4110
主に参考にしている「自然農の米づくり(川口由一 監修)」という本では、自然農の場合は1本植え(一か所に苗を一本だけ植える方法)にすると書かれていますが(そうしたほうがよく分けつするから)、陸稲の場合、水稲に比べて分けつ(根元付近から新芽が伸びて株分かれすること)が少なくなる傾向があるようで、去年から、特に小さめの苗の場合、上の写真のように一か所に5~10くらいの苗をまとめて植えています。
自然農の米づくり(大植 久美 (著), 吉村 優男 (著), 川口 由一 (監修))
これくらい大きくてしっかりした苗は、一本植えにすることもあります。
今日は約2時間でこれくらい進みました。まだまだ先が長いので、翌日の作業に支障が出るくらい疲れ切らないうちに切り上げるように気を付けています。
【関連記事】