締め切りの迫った仕事があり、田植えもまだ始めていませんが7月1日の半夏生までに終わらせたく、そわそわするこの頃です。
日頃、ほのぼのとした日常のあれこれを書いていることの多いこのブログですが、のんき者のぼくでも、さすがに今の日本の状況には、どうしよう、という感じで、今回の選挙は全力を尽くさなければと焦っています。
今回の選挙で、改憲勢力が国会の議席の3分の2以上を占めるようになれば、やがて、自民党の改正草案のような憲法に変わってしまう可能性がかなり高まります。その内容についてはまた後日まとめたいと思っているのですが、たとえば、いわゆる「緊急事態条項」というものが入れられています。
「我が国に対する外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震等による大規模な自然災害その他の法律で定める緊急事態」(第98条)
香川選挙区の自民党立候補者、磯崎仁彦さんによる先日の話によると、今も災害対策基本法や国民保護法などの法律で国民に「協力」を求めることはできるが、協力を求めても、協力してくれなければそれで終わってしまうので、憲法で「指示」できるようにしなければいけない、と考えているらしい。
ところが、国家緊急権を発動して基本的人権を制限し、国民に「指示」しなければいけないシーンがあるのか、という質問に対し、「ありうると思います」と答えておきながら、具体的なシーンは今まで考えたことがない、ということでした…。
自民党の改正案では、緊急事態が発令されると、内閣は国会審議を抜きにして、人権制約をはじめ、好き放題に「立法権」を行使できるようになります。言論統制も一気に強化される可能性が指摘されています。
安倍政権は、多くの憲法学者が意見とする安保法制を強行採決し、年金を株式市場につぎ込んで5兆円もパーにし(2015年度)して国民の実質賃金も下がりつづけているアベノミクスの失敗を認めず、公約違反でTPPを推進し(2012年の衆議院選挙の際、自民党はポスターに「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。日本を耕す!!自民党」と書いていました)、電気は足りているのに原発を再稼働し、沖縄県民の民意を無視して辺野古新基地建設を強行し、教育現場やマスコミに対する思想・言論統制を強めています。
こんな安倍政権の暴走を何とか食い止めようと、野党と市民が連携して立ち上がっています。
参院選では、定数が1人の「一人区(いちにんく)」が全国で32選挙区あります。自民・公明党は、候補者調整をして、各選挙区で候補を一人に絞ってきますが、これまで野党は候補者を乱立させてきました。これでは勝ち目がないということで、今回は、市民が中心となって野党に働きかけてきた結果、すべての一任区で野党の統一候補が実現しました。その運動の中心となったのは、2015年12月に結成された「市民連合」(「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」)で、この団体は、市民グループ5団体(「SEALDs」、「戦争させない・9条壊すな! 総がかり行動実行委員会」、「安全保障関連法に反対する学者の会」、「立憲デモクラシーの会」、「安保関連法に反対するママの会」)の有志で運営されています。
香川選挙区の野党統一候補は、田辺健一さん。
「たなべ健一応援ネットワーク」ウェブサイトより |
田辺さんに決まるまでは紆余曲折あり、一時はぎくしゃくしていた頃もあったそうですが、協力体制ができつつあります。公示日の前日の6月21日には、「市民連合かがわ」の近藤浩二代表が、香川県の民進党、共産党、社民党の代表者と政策要望書(安保法制の廃止と立憲主義の回復、経済格差の解消などを求める政策)を締結しています。「野合」(組織などが何の原則もなしに一体化すること)だという批判に対し、民進党県連代表の小川淳也さんは、「これが野合かどうかは今後問われる。今後の私どものあり方によってその評価が定まってくる」と語っており、田辺さんを応援すると語ったこちらの記事を見ても、その本気具合が伝わってきます。小川淳也さんの後援会「じゅんじゅんの会」のメンバーも田辺事務所を訪れ、チラシ折りなどの作業を手伝っている様子が「たなけん勝手連」のfacebookページで流れていました。
ぼくも昨日、田辺事務所を訪れ、ポスター制作を手伝い、その後は街頭演説に自転車で駆けつけて写真と映像を撮ってきました。
寝不足ですが、お祭り気分です。市民みんなでつくる選挙の始まりです!