俳人・正岡子規が好んだ「伊予緋かぶ」を育てる。「緋のかぶら漬け」と紫の炊き込みごはん


昨年初めて種を蒔いた「伊予緋かぶ」という、その名の通り紅い蕪。

愛媛県の在来種ですが、近場の大手ホームセンターで種を発見! 在来種や固定種の種はどこで買えるのか、と最近聞かれることが多いですが、ホームセンターなどでも探せばあります(「固定」などと表記してくれている場合もありますが、そうでないことも。「~交配」などと書かれている種はF1種で、その種から育てて種とりして再び育てても同じ品種が育ちません)。

「伊予緋かぶ」は初めて知りましたが、香川のお隣の県の愛媛では、「緋のかぶら漬け」という郷土料理があるそうで、知っている方が多いのだろうと思います。ダイダイなどの柑橘でつくった酢に漬け込むと、伊予緋かぶに含まれるアントシアニンという色素と反応して真っ赤なお漬物ができるそうです。

ちょうどうちに、庭で育ったゆずでつくった「ゆずはちみつ」があったので、それに塩を加えて浸けてみたところ、本当に真っ赤になりました!


松山出身の俳人・正岡子規もこの蕪を好んで食べたそうで、「緋の蕪や 膳のまはりも 春けしき」という俳句を詠んでいます。たしかにこの赤は、食卓が華やぎます。

炊き込みごはんにしたらどんな色になるだろう!?と思って、試してみました。


大豆とローレルも入れて…


ご飯が薄い紫色に染まりました。上品な風味です。

冬は緑色の葉物野菜が多いですが、紫や緋が加わると食卓の彩りが楽しくなります。今年の秋にもまた種を蒔きたいと思っています。


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by 硲 允(about me)