野菜の野生化観察記。今年も庭で勝手に大根が育った


庭で大根が野生化しています。

畑で育った大根の種をばらまいておいたのが始まり。畑に蒔ききれないくらいの種ができたので庭にもばらまいておいたのですが、こんな土のかたい場所で放置しておいてもちゃんと育つとは驚きです。

2年前に初めてここで育ち、その大根が種を落として昨年、再びここで勝手に育ち、今年もまた、いつの間にか大きく育っていました。今年は去年までよりも少し勢力を広めています。


大根は、土をよく耕さないと大きく育たないと一般的には言われているようですが、ここは全く耕していないし、土の中には石や岩がごろごろしていて笹が生えているような場所です。春、夏に数回草刈りしたくらいで、あとは何もしていません。秋に芽を出していたことすら気づいていませんでした・・・。


大根が毎年種をならして子孫に命を繋いでいく過程で、この土地にも適応してきたのでしょう。買ってきた種をここに蒔いてもこんなには育たないと思いますが、この大根は無理なく元気に育っています。


近くで見るとわかりますが、大根に接触して笹が生えています。笹の根っこは強くて、刈っても刈っても生えてきますが、こんな場所で大根が共存できるとはびっくり。

一番大きいのは種用に残しておいて、その隣の大根さんを抜いてみました。


なんとも美しい。肥料を与えず、ゆっくりと育った大根は、白い根っこ部分の中身が詰まっていて、少し食べると満足します。

空き地や公園、河川敷など、まちのあちこちで野菜が野生化していたら面白いのになぁと思います。蒔ききれずに余った種や、食べた野菜や果物の種をとっておいてあちこちにみんなで蒔いたら、いろんな場所に食べものが育つかも? 世の中、汚染も多いので、よくわからない場所で育っているものを食べるリスクはありますが…だから公園にはあまり食べられる実がなる木を植えていないんだろうか? 

庭でもプランターでもペットボトルでも、なんでもいいので、土のあるところに種を蒔いて自分で野菜を育ててみると、野菜との向き合い方が変わります。お店で野菜を選んでいるお客さんの様子を見ていると、野菜を栄養補給のための単なるモノだとしか見ていない方がいて悲しくなることがよくありますが(ぼくも以前はそんな感じでしたが)、野菜も人間と同様、生きていて、感情らしきものもあるはず。野菜を自分で育ててみると、ポイっと棚に投げ戻すようなことはできなくなります。野菜と仲良くなったほうが、買い物も楽しいし、食べるのも楽しい。仲良しの相手を食べてしまうのかい、というツッコミがありそうですが、大事にいただけば野菜は怒ってこないように見えます。

庭で野生化した大根、ぼくらがここで暮らしている間は、毎年育ってくれることでしょう。


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by 硲 允(about me)
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