最近の英語のトレーニング

最近、英語のトレーニングが面白くなっている。

普段、英語を使う仕事をしているといっても、読み書き中心で、英語を聴いたり話したりする機会はめったにない。

昨年、パーマカルチャーセンター上籾(岡山)での自然建築ワークショップに出かけたら、参加者の大半が日本以外からの参加で、公用語が英語でのワークショップになった。約1週間のワークショップが終わる頃になってようやく英語に慣れてきた、ということがあり、こういう時のために普段から英語のスピーキングとリスニングの練習もしておかなければと思った。

このワークショップのたった1週間くらいの間で英語の聞き取りやすさがずいぶん変わったのを経験し、やっぱり毎日聴くのが大事だと痛感し、最近は、なるべく毎日数十分でも英語を聴くようにしている。今どきは幸い、Youtubeなどでいくらでも英語が簡単に聞ける。気になるミュージシャンのインタビュー動画を視聴することが多い。最近はウィリー・ネルソンさんの動画をずいぶん聴きあさった。

同じく英語を母国語とする人の話でも、聞き取りやすい人とそうでない人がいる(日本語でも同じだけど、早口でもごもご話す人の言葉は聞き取りにくい)。最初は聞きやすい英語から始めて、少しずつもごもレベルの高い話にもチャレンジしている。

ピーター・バラカンさんの番組「Japanology Plus」も面白い。NHK WORLDの番組で、過去の放送がネットでも見られる。世界中のいろんな国の視聴者を念頭においているのだろう、ナレーションの英語もはっきりと発音されて聞き取りやすく、言葉選びも簡潔でしっくりときてお手本になる。ピーター・バラカンさんの英語も品があり、話し相手への思いやりが感じられ、素晴らしいお手本とさせていただいている。番組では、毎回日本らしいあれこれがテーマとなり(日本のことを世界に伝える番組なので)、興味深い内容が多く、特に、海外から来日して活躍されている方の特集がお気に入り。

リスニングはとにかく毎日少しでも英語を聴いて耳のチューニングを英語に合わせていくのが大事だと思っている。とはいえ、ほとんど聞き取れないものを延々と聞き続けてもなかなかチューニングが合ってこないので、少なくとも半分以上は聞き取れるものを選び、英語の音感を身につけるとともに語彙を増やしていき、だんだんと難易度の高いものに移行していくのがいいように思う。

スピーキングの練習は一人では独り言にしかならないわけだけど、聴いたものを繰り返すだけでもいい練習になる。通訳者を志す人がよく練習するシャドウイングという方法もあり、聞き終えてから繰り返すのではなく、音声を流しっぱなしで、聞こえたそばから繰り返していく(その間も次の言葉を聴き続ける)というもので、これも時々やってみることはあるけれど、この練習はほとんど聞き取れるものでないと厳しいものがある。

英語のトレーニングを続けるコツの一つは、なるべく楽しんで取り組むことだろうと思う。楽しくなくなって武者修行のようになると、言葉が本来、人間と人間が意思疎通したり言葉によって何かを生み出したりしていくための道具であるということを忘れ、英語のレベルアップに執着した餓鬼のようになってしまいやすい(自戒を込めて…)。


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by 硲 允(about me)