半分以上の農家さんは、実は有機農業をしたがっている。問題はコストに見合う売り先をどう開拓するか


国際環境NGOグリーンピースのブログに、最近こんな記事がありました。


「農家さんの半分以上が「有機農業にしたい」!」(追記:その後、リンク切れになっていました)


そもそもの調査は、農林水産省が2007年に発表したアンケート調査にさかのぼり、それによると、49.4%の農家が「条件がととのえば有機農業にしたい」と答えています。今後取り組むことを決めている農家(2.2%)を合わせると半分を超えます。


8年前の調査なので、農林水産省(農業環境対策課)によると、「現在はもっと増えているだろう」と記事には書かれています。

有機農法や自然栽培を実践している人や、そうやって育てられた野菜を食べている人は、「農薬なんか撒いて!」とカタキのように思いがちですが、大半の農家さんはできれば有機農業をやりたいと思ってるわけですね…

「条件がととのえば」ということですが、必要な条件として最も多かったのは、「生産コストに見合う価格で取引してくれる販売先があること」らしいです。

有機農法の場合、市販の有機肥料を買うとなると、化学肥料よりも値段が高いのでしょう(使ったことがないのでよくわかりませんが)。鶏糞や馬糞などをどこかからタダでもらってきて自分でつくればお金はかかりませんが、それだけ手間はかかります。自然栽培の場合(定義はいろいろですが)、肥料は使用しないので、お金はあまりかかりませんが、手作業が多くなるので人的コストはかかるでしょう。

そうした生産コストに見合う販売先を開拓するには、ある程度の時間がかかりそうですが、例えばこんな方法が思い付きます。
  • 有機栽培で自然農法の作物を、慣行栽培の作物よりも高く買い取ってくれる店に出す
  • 食品店ではなく、おしゃれな雑貨屋などでこだわりの野菜として付加価値をつけて販売している店に置いてもらう(香川では「まちのシューレ963」「さぬき産業工芸館 サン・クラッケ」など)
  • 週末のマーケットなどに出店して直接販売する
  • 自分の農園のウェブサイトを開設し、宅配サービスを行う
  • 直接お客さんとつながれるサイトを利用して販売する(「オーナーズ 〈OWNERS〉」など)

以前、「1キロ1,000円のお米」を紹介しましたが、手間ひまかけて育てた作物を自分の納得できる価格で販売しようとなると、そうなります。ぼくは今のところ、お米を育てるのに手間ひまをかけすぎ、1キロ1,000円ですら販売できない状態です。

今借りている田んぼの面積は5畝(約500㎡)で、いずれにしても自家用ですが、畑も同じくらいの広さで、上手に育てれば家で食べきれないくらいになるので、そのうちもしかしたら販売を始めるかもしれません。


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by 硲 允(about me)
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