「香川で憲法をしゃべる会」第一回目を開催しました。

下のお花は、参加者のこどもさんが、庭で見つけて飾ってくれていました。

先日、「香川で憲法をしゃべる会」の第一回目を開催しました。

お昼どきだったので、おにぎりと味噌汁と、参加者の方が持ってきてくださった野菜料理をいただきながら。

こちらで用意していた簡単な資料に基づいて、「憲法と法律の違い」「立憲主義とは?」「立憲主義と民主主義」「立憲主義の歴史」、それから、改憲派による天賦人権説の否定などについてお話しました。

その後、 「赤ペンチェック 自民党憲法改正草案」(伊藤真 著)という本をもとに、自民党の改憲草案がどうなっているか、その条文の意味合いについて見ていきました。




この本以外にも、この会の準備に読んでよかった本をご紹介しました。


憲法 第六版(芦部信喜)

芦部信喜さんは、日本の近代の代表的な憲法学者で、この本は大学で憲法学の授業の教科書としてよく使われるそうです。憲法の条文の解釈がわかりやすい言葉で書かれていて、辞書のように活用できる本です。ちなみに、2013年の参院予算委員会で、安倍首相は民主党(当時)の小西洋之参院議員から「安倍総理、芦部信喜さんという憲法学者ご存じですか」と質問され、「私は存じ上げておりません」と答えた話が有名です。

憲法を学ぶ人なら、誰でも手元に置いている本だと思います。ぼくのフィールドの翻訳の世界でいえば、翻訳のルールを根本的に変えると主張しながら、リーダーズ(辞書)を開いたこともない、という感じでしょうか。


「憲法改正」の真実 ( 樋口 陽一 (著), 小林 節 (著) )

この本もわかりやすく、熱意が伝わってきて、退屈せずに読めます。著者の二人の議論の進め方が建設的で、「議論の教科書」にもなりそうな本です。



憲法に緊急事態条項は必要か (永井 幸寿 著、岩波ブックレット)

国家緊急権(緊急事態条項)について基本から詳しく勉強するには、こちらの本がおすすめです。海外の事例も取り上げながら、自民党改憲案に記された緊急事態条項の危険性や問題点がわかりやすく解説されています。


今回の会では、憲法の話のほか、放射能の問題、移住後の暮らし、政治を語ることなどについて、それぞれ普段思っていることについて、いろいろお話できました。会は約2時間で午後2時頃に終わりましたが、その後、時間のある方は残ってくれて、4時頃までゆっくりとおしゃべりでき、楽しい会でした。

今後も開催していこうと思いますので、ぜひお気軽にご参加ください。


【関連記事】