香川の琴南地方ではかつて、稲作に徳島から山を越えて牛を借りてきたらしい。


香川県まんのう町の旧琴南中学校の近くにある「中通集落」でも、「かがわ・山なみ芸術祭」の展示が行われています。

看板と旗が立っているけれど、見たところ民家で「入っていいんやろか?」という感じでした。地図を持って後からやってきた人たちが堂々と入っていったので、大丈夫らしいとわかり、ついて行きました。


昔の立派な家です。



急な階段をのぼると・・・


白い牛がいました。高橋理加さんの作品(「牛送り」)です。

この地方の稲作には50~60年前まで牛を使っていたという。古い農家には、住居とひと連なりに牛舎があり、牛は人と共に生活していた。その農家の良き働き手であった牛は、聞けば山向こうの徳島から借りてきたという。春先にやって来た牛達は秋の収穫を終えると、その労働に見合った米を積んで帰るというのだ。私の作る、疲れきって、やせ細って、報酬の米俵を背負うこともなく還る牛達は、見えないところで我々の豊かさを支えてくれる「誰か」と重なる。
とのこと。

つい最近、この辺りのことに詳しい方からこの話を教えてもらったばかりで「面白いなぁ」と思っていたところでした。琴南のお米は特別に美味しいけれど、山向こうの地域では美味しいお米が育たなかったそうです。


 琴南を流れる土器川の橋にも、牛が描かれています。


こんな感じで牛を引いていたのでしょう。


 


「見えないところで我々の豊かさを支えてくれる『誰か』」かぁ・・・いっぱいおるんやろねぇ。


古い農具もいろいろ飾られていました。これは牛が引いていたのでしょうか?


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