近所の薮。よく見ると…
獣道(!?)ができています。
でも、歩いたのは獣ではなく、おばちゃん。この前、目撃しました。
何をしているかというと…
その先にあるフキの収穫。
イタドリも。ところどころ、イタドリの先のほうがちょん切られています。
去年、イタドリを料理して食べてみたのですが酸っぱすぎて失敗。今年も再チャレンジしてみることにしました。
茎の下のほうは固すぎて食べられないので、上の柔らかいところだけ収穫します。親指と人差し指で軽く握ってみると、上のほうは繊維が破れて「ジュッ」と音がしますが、下のほうになると、固くて少し力を入れたくらいではびくともしなくなります。「ジュッ」となるところくらいまでを目安にしています。
失敗すると悲しいので少しだけ。
かなり酸味が強いので灰汁抜きの必要があります(シュウ酸がたくさん含まれていて、灰汁抜きが不十分だと尿路結石の心配があります)。
まず、皮をむきます。
よく見ると、赤紫色の斑点があり、皮がむけているかどうかは、この斑点が残っているかどうかを見ればわかります。
手でむけますが、爪の中にいたどりの繊維が食い込んで痛くなってきたので、ピーラーや小刀を使ったほうがよさそうです(その後、2日くらいヒリヒリしました…)。
食べたい大きさに包丁で切っていきます。このとき、ざくっと切れるところは食べても柔らかいのですが、「ザキッ」と繊維が固く気持ちよく切れない部分があり、そこは固過ぎるので除けておきます。
次に、塩で揉むと、水分が出ています。このまま数時間放置。すぐに食べないなら、この状態で置いておけばいいようです。たくさん塩を使えば、保存食になるようで、食べたいときに塩抜きして食べるそうです。イタドリの駆除に困っている方もいるようですが、一度に大量に収穫して全部塩漬けにしておくのもありかもしれません。
次に、水に浸し、ときどき水を交換します。
調理があと延ばしになって、3日くらい放置していたら、ちょうどいい酸味になっていました。どれくらい灰汁抜きするかは、イタドリの状態にもよると思います。その辺の感覚をつかむには、何度か実際にやってみて試行錯誤するのがよさそうです。
炒め物にする前に、熱湯に数分さらしました。これでさらに灰汁が抜け、柔らかくもなります。
厚揚げと一緒に炒めたら、何とも美味しかったです。調味料は塩と醤油だけ。
以前、イタドリを醤油炒めにしてお惣菜として販売されているのを食べたことがあり、それがメンマのような感じで美味しくて、こんなふうにできたらいいなぁと思っていたのですが、それと似たような料理になりました。
固いところは除いたつもりが、ときどき混ざっていて、固い繊維だけ口から出す必要があります(ちょっと面倒なだけで、家で食べる分には問題ありませんが)。イタドリのお惣菜を買ったときは、固い繊維が全然混ざっていなくて、そこまでいけば達人です。
下処理に手間がかかり、上級編の野草ですが、手間をかける甲斐のある味わいです。
ちなみに、イタドリは「痛取」とも書き、若葉をすり潰して傷口に塗ると、止血効果があるそうです。いつもはヨモギを使っていますが、今度試してみたいと思います。