インターネットや先生の話を鵜呑みにしてはいけないと思った話。

by [keyboard cat | ORIGINAL] / threecheersformcr_xo

ぼくは某外国語大学に通っていましたが、高校生の頃、その大学についてインターネットで調べていたら、大学生の時点で通訳や翻訳の仕事をしているような学生ばかりだと誰かが書いているのを見ました。

それを真に受けて、自分の能力では入学するのは無理だと思えてきましたが、なぜか合格し、入ってから、ネットの情報はでまかせだったことがわかりました。大学生のうちから通訳や翻訳の仕事ができるくらいの能力がある学生はほとんどいないように見えました。ネット上で誰か一人が言っていることを簡単に信じてはいけないなぁと学びました。

大学生の頃、現役の通訳の先生たちが、翻訳の仕事だけで食べていくのは無理だと言っていました。当時、ぼくは通訳者になることを目指していたので、「そんなもんかー」と聞き流していましたが、今はほぼ翻訳(とそれに類似するもの)の仕事だけで生計を立てています。生活コストが比較的高い都市部だと厳しいですが、田舎でお金のあまりかからない暮らしをすれば可能です。一般的にはそうかもしれないことでも、前提が変われば結論も違ってきます。

大学生の頃、ある先生に、ぼくは通訳よりも翻訳のほうが向いているかもしれないと言われたことがあります。上にも書いたように、当時は通訳者を目指していたのでちょっとむっとしたのですが、今になって自分でも、通訳より翻訳の仕事のほうが向いていると思うようになりました(通訳は学生の頃にアルバイトやボランティアでしていましたが、大学を卒業してからは全くしていません)。

誰かが言うことをどう判断するか。まず、それが何に基づく情報なのか(具体的事実を基にしているのか、あるいは何となく世間で言われていることの受け売りなのか、など)を見極め、相手の意図(親切心からのアドバイスなのか、自尊心の歪んだ現れなのか、など)を見抜いたうえで、毎回、自分で責任をもって判断していけば、いろんな人の意見にゆらゆらと流されてしまうことが減ります。

そして、「ちょっと違うな」と思ったときに、相手にどう伝えるかが難しいところです。アドバイスや情報をすんなりと受け入れてもらえないと不愉快になる人間が多いからです。思いやりからの言葉なら、感謝しつつも、違うと思うことは率直に、かつ配慮して伝えていくことで、お互いに学んでいけるのではないかと思います。


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