暮らしの手仕事や田舎暮らしの本を見ると、自分でもやってみたいと思うことがいろいろと載っていて、どんどん買ってしまいます。
その中でも特におすすめの本や、普段よく手に取る本をご紹介します。
こういう本は東京にいた頃から読んでいて、都会のアパート暮らしでも実践できることはいろいろあります。
農家に教わる暮らし術―買わない 捨てない 自分でつくる(農文協)
「おばあちゃんの知恵袋」のような、自然の素材を使った暮らしの技術がいろいろ載っています。みかんやタマネギの皮、米のとぎ汁などを洗剤にしたり、薬草を使った入浴剤や化粧品や歯磨き粉や虫よけなど。さらに、生ごみたい肥、落ち葉温床、炭焼き、柿渋づくりまで、幅広いです。
Part 2は「自然の力がはたらく住まいづくり」ということで、石窯やかまどや囲炉裏やオンドル、いろんなお風呂(五右衛門風呂、ドラム缶風呂、鉄砲風呂、酵素風呂など)のつくり方が載っています。太陽熱温水器、炭を使った浄水器、バイオトイレ、竹ハウス、土間、バイオガスのエネルギープラントのつくり方から、ニワトリやミツバチやヤギの飼い方なども。
一つひとつの技術がけっこう詳しく書かれている割にコンパクトにまとまっています。バイオガスのエネルギープラントなどは、かなり高度で素人がいきなりこれを見て作るのは難しそうですが、基本的な設計図は載っているので、ある程度知識のある人ならこれを見ただけで作れかもしれません。パラパラと眺めているだけでも楽しくなってくる本です。
週末田舎暮らしの便利帳―憧れの悠々自適生活( 金子美登 監修 )
土かまど、石釜、ロケットコンロ、竹細工、ワラ細工、廃油キャンドルなどの作り方から、炭焼き、キノコの育て方、油のしぼり方、渓流釣りまで、ものづくりや自然の楽しみ方がいろいろ紹介されています。
うちのコンポストトイレはこの本を見ながらつくりました。
後半は、うどんやそばの打ち方、天然酵母パン、燻製、納豆、豆腐、コンニャク、お茶、柿酢などのつくり方に続いて、野菜や穀物の育て方。
野菜・穀物づくりのコーナーは、本書を監修され、有機農業の世界で有名な金子美登さんが書かれています。農作業の基本的なことから、代表的な品種ごとの育て方まで。金子さんは、バイオガスを台所で使ったり、てんぷら油などの廃油をトラクターやディーゼル車に使ったりしているそうです。金子さんの1年や1日の過ごし方も参考になり、疲れたときに見るとがんばろうという気になってきます。
山で暮らす愉しみと基本の技術(大内正伸)
「田舎暮らし」というか「山暮らし」の本です。東京にいた頃に買って、移住後のイメージを膨らませていました。
第1章は、「木を伐る、草を刈る」。道具の刃の研ぎ方、チェーンソーの使い方からです。木の伐採の仕方もかなり詳しく書かれています。
第2章は「石を積み敷地をつくる」、第3章は「水源と水路」。石垣の再生したり、川から水を引いたり、本格的な山暮らしの技術が紹介されていて、川の水を飲めるような場所に住みたくなってきます。
第4章は「小屋をつくる」。杉やヒノキの間伐材丸太で掘っ立て小屋を建てる方法が書かれていて、読んでいるとできそうな気になってきます。
第5章は「火を使う」。野外の石組み炉のつくり方から、囲炉裏を再生する方法、囲炉裏グッズの紹介など。アパート暮らしのときに読んで、火を使いたくてたまらなくなってきて困りました…。
囲炉裏と薪火暮らしの本(大内正伸)
上の本の「火を使う」章をさらに詳しく、幅広くしたような本で、囲炉裏のつくり方・使い方、火鉢、七輪、行火(あんか)、かまど、ロケットストーブのことなど、薪や火にまつわる技術が惜しみなく紹介されています。
ベニシアのハーブ便り ― 京都・大原の古民家暮らし Venetia's Ohara Herb Diary(ベニシア・スタンリー・スミス)
ハーブの使い方は、この本を主に参考にしています。お菓子や料理に使うレシピや、ハーブを使った石鹸、シャンプー、化粧水、うがい薬、チンキなど、幅広い活用方法が紹介されています。
ハーブの育て方や、古民家暮らしのコラムも。京都・大原の景色や庭、料理などの美しい写真が豊富で、疲れたときにパラパラ眺めているだけでもほっとします。
野草の力をいただいて 若杉ばあちゃん食養のおしえ(若杉友子)
ツクシ、ヘビイチゴ、イタドリ、ドクダミ、ヨモギ・・・。これを読んで、野草の面白さ、ありがたさに目覚めました。
レシピも載っていますが、写真が豊富で、読みものとして楽しめるつくりになった本です。楽しそうな「若杉ばあちゃん」の写真を見ているだけでも元気がでてきます。
中島デコのマクロビオティック パンとおやつ
おやつをつくりたくなったら、よくこの本を開きます。甘みは砂糖の代わりにレーズンやメープルシロップや米あめなどを使っていて、「レーズンあん」など、砂糖を使わないお菓子のアイデアがいろいろ。「レーズンあん」を使ったおはぎは最高です。
自然農・栽培の手引き( 鏡山悦子 (著, イラスト)、川口由一 (監修) )
野菜づくりは、主にこの本を参考にしています。必要最小限で非常にシンプルな栽培方法で、初心者でも難しいことを考えずに簡単に始められます。自然栽培を始めてすぐの畑ではこの通りにしても作物が大きく育たなかったり、うまくいかないことも多いのですが、そこは自分で観察しながら学んでいけばいいことで、基本的にはこれでいいんだ、ということを教えてくれる本です。
自然農の米づくり( 大植 久美 (著), 吉村 優男 (著), 川口 由一 (監修) )
お米づくりは、これ1冊を頼りにしています。ひたすら鎌で草を刈ったり、時間と手間はかかりますが、確実で失敗の少ない方法ではないかと思います。何も知らないところからお米づくりにチャレンジし、1年目で無事に収穫できました。
玄米や梅干しやこんにゃくやビワの葉などの自然のものを使った食養生や手当法、体操などが病気・症状別に紹介されていて、どこか具合がわるくなるとこの本を開きます。
ガンなどの難病でも治った事例が出てきて、食べものに気を付けて、自然治癒力を信じて手当をおこなえばどんな病気でもよくなるんだと勇気が出てきます。
一家に一冊、あると安心です。
一般的な書店には流通していませんが、長年読まれてきた本で、初版は昭和53年、平成23年には940版を重ねています。
ヤナの森の生活
田舎暮らし、というか「森暮らし」。ヤナさんはハワイの小さな森で、屋根も壁もない家で暮らしています。田舎暮らし1年目に、毎日田んぼの草刈りで身体が疲れきっているときに久々に読んだ本がこれでした。面白くて、読みだしてからほとんど1回も本から目を離さずに最後まで読み切ってしまいまいました。
暮らしの固定観念をふっとばし、人間本来のワクワク感を呼び覚ましてくれるような本です。
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by 硲 允(about me)
twitter (@HazamaMakoto)
instagram(@makoto.hazama)
その中でも特におすすめの本や、普段よく手に取る本をご紹介します。
こういう本は東京にいた頃から読んでいて、都会のアパート暮らしでも実践できることはいろいろあります。
農家に教わる暮らし術―買わない 捨てない 自分でつくる(農文協)
「おばあちゃんの知恵袋」のような、自然の素材を使った暮らしの技術がいろいろ載っています。みかんやタマネギの皮、米のとぎ汁などを洗剤にしたり、薬草を使った入浴剤や化粧品や歯磨き粉や虫よけなど。さらに、生ごみたい肥、落ち葉温床、炭焼き、柿渋づくりまで、幅広いです。
Part 2は「自然の力がはたらく住まいづくり」ということで、石窯やかまどや囲炉裏やオンドル、いろんなお風呂(五右衛門風呂、ドラム缶風呂、鉄砲風呂、酵素風呂など)のつくり方が載っています。太陽熱温水器、炭を使った浄水器、バイオトイレ、竹ハウス、土間、バイオガスのエネルギープラントのつくり方から、ニワトリやミツバチやヤギの飼い方なども。
一つひとつの技術がけっこう詳しく書かれている割にコンパクトにまとまっています。バイオガスのエネルギープラントなどは、かなり高度で素人がいきなりこれを見て作るのは難しそうですが、基本的な設計図は載っているので、ある程度知識のある人ならこれを見ただけで作れかもしれません。パラパラと眺めているだけでも楽しくなってくる本です。
週末田舎暮らしの便利帳―憧れの悠々自適生活( 金子美登 監修 )
土かまど、石釜、ロケットコンロ、竹細工、ワラ細工、廃油キャンドルなどの作り方から、炭焼き、キノコの育て方、油のしぼり方、渓流釣りまで、ものづくりや自然の楽しみ方がいろいろ紹介されています。
うちのコンポストトイレはこの本を見ながらつくりました。
後半は、うどんやそばの打ち方、天然酵母パン、燻製、納豆、豆腐、コンニャク、お茶、柿酢などのつくり方に続いて、野菜や穀物の育て方。
野菜・穀物づくりのコーナーは、本書を監修され、有機農業の世界で有名な金子美登さんが書かれています。農作業の基本的なことから、代表的な品種ごとの育て方まで。金子さんは、バイオガスを台所で使ったり、てんぷら油などの廃油をトラクターやディーゼル車に使ったりしているそうです。金子さんの1年や1日の過ごし方も参考になり、疲れたときに見るとがんばろうという気になってきます。
山で暮らす愉しみと基本の技術(大内正伸)
「田舎暮らし」というか「山暮らし」の本です。東京にいた頃に買って、移住後のイメージを膨らませていました。
第1章は、「木を伐る、草を刈る」。道具の刃の研ぎ方、チェーンソーの使い方からです。木の伐採の仕方もかなり詳しく書かれています。
第2章は「石を積み敷地をつくる」、第3章は「水源と水路」。石垣の再生したり、川から水を引いたり、本格的な山暮らしの技術が紹介されていて、川の水を飲めるような場所に住みたくなってきます。
第4章は「小屋をつくる」。杉やヒノキの間伐材丸太で掘っ立て小屋を建てる方法が書かれていて、読んでいるとできそうな気になってきます。
第5章は「火を使う」。野外の石組み炉のつくり方から、囲炉裏を再生する方法、囲炉裏グッズの紹介など。アパート暮らしのときに読んで、火を使いたくてたまらなくなってきて困りました…。
囲炉裏と薪火暮らしの本(大内正伸)
上の本の「火を使う」章をさらに詳しく、幅広くしたような本で、囲炉裏のつくり方・使い方、火鉢、七輪、行火(あんか)、かまど、ロケットストーブのことなど、薪や火にまつわる技術が惜しみなく紹介されています。
ベニシアのハーブ便り ― 京都・大原の古民家暮らし Venetia's Ohara Herb Diary(ベニシア・スタンリー・スミス)
ハーブの使い方は、この本を主に参考にしています。お菓子や料理に使うレシピや、ハーブを使った石鹸、シャンプー、化粧水、うがい薬、チンキなど、幅広い活用方法が紹介されています。
ハーブの育て方や、古民家暮らしのコラムも。京都・大原の景色や庭、料理などの美しい写真が豊富で、疲れたときにパラパラ眺めているだけでもほっとします。
野草の力をいただいて 若杉ばあちゃん食養のおしえ(若杉友子)
ツクシ、ヘビイチゴ、イタドリ、ドクダミ、ヨモギ・・・。これを読んで、野草の面白さ、ありがたさに目覚めました。
レシピも載っていますが、写真が豊富で、読みものとして楽しめるつくりになった本です。楽しそうな「若杉ばあちゃん」の写真を見ているだけでも元気がでてきます。
中島デコのマクロビオティック パンとおやつ
おやつをつくりたくなったら、よくこの本を開きます。甘みは砂糖の代わりにレーズンやメープルシロップや米あめなどを使っていて、「レーズンあん」など、砂糖を使わないお菓子のアイデアがいろいろ。「レーズンあん」を使ったおはぎは最高です。
自然農・栽培の手引き( 鏡山悦子 (著, イラスト)、川口由一 (監修) )
野菜づくりは、主にこの本を参考にしています。必要最小限で非常にシンプルな栽培方法で、初心者でも難しいことを考えずに簡単に始められます。自然栽培を始めてすぐの畑ではこの通りにしても作物が大きく育たなかったり、うまくいかないことも多いのですが、そこは自分で観察しながら学んでいけばいいことで、基本的にはこれでいいんだ、ということを教えてくれる本です。
自然農の米づくり( 大植 久美 (著), 吉村 優男 (著), 川口 由一 (監修) )
お米づくりは、これ1冊を頼りにしています。ひたすら鎌で草を刈ったり、時間と手間はかかりますが、確実で失敗の少ない方法ではないかと思います。何も知らないところからお米づくりにチャレンジし、1年目で無事に収穫できました。
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ガンなどの難病でも治った事例が出てきて、食べものに気を付けて、自然治癒力を信じて手当をおこなえばどんな病気でもよくなるんだと勇気が出てきます。
一家に一冊、あると安心です。
一般的な書店には流通していませんが、長年読まれてきた本で、初版は昭和53年、平成23年には940版を重ねています。
ヤナの森の生活
田舎暮らし、というか「森暮らし」。ヤナさんはハワイの小さな森で、屋根も壁もない家で暮らしています。田舎暮らし1年目に、毎日田んぼの草刈りで身体が疲れきっているときに久々に読んだ本がこれでした。面白くて、読みだしてからほとんど1回も本から目を離さずに最後まで読み切ってしまいまいました。
暮らしの固定観念をふっとばし、人間本来のワクワク感を呼び覚ましてくれるような本です。
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